はじめに
自己流の形質判断が多数含まれていますのでご注意ください。
山梨県と長野県で見られるスイカズラ属のうち、 つる性のスイカズラと亜高山、高山性のものを除く、 11種についてまとめました。 それからハヤザキヒョウタンボクの写真が植物園では撮影できなかったので 暫定的に自分で同定したものを使ってます。
動機
私はある種の虫について勉強しており、 寄主植物も重要であるため植物についても勉強を始めました。 1年を通してみると、花や実は無い方が普通であり、 葉や果実の残骸などから同定しなければならないことが多いのです。 図鑑『樹木の葉」を入手してからはかなりやりやすくなったと思いますが、 難しいグループについてはわからないことがよくありました。 そこで植物園に赴いてまとめて写真を撮ってきて 詳細な比較をしてみたという次第であります。
未掲載種
分布的には見れそうだけど掲載していない種。
- スイカズラ ― 普通なので含めなかった。
- ヤマウグイスカグラ ― 植物園の株はすでに葉を落としていた。
- ハヤザキヒョウタンボク ― 植物園では撮影できる位置になかったが、野辺山で見つけたそれらしいのをとりあえず載せておいた。
- コゴメヒョウタンボク ― 八ヶ岳・南アルプスの高山
- チシマヒョウタンボク ― 南アルプスの標高2,500〜3,000m
- オオヒョウタンボク ― 本州中部の高山低木帯(標高1900m〜3100m)
手法
植物園で撮影した写真と図鑑の情報を元に、 独自に分析して花や実に頼らない形質を調べました。
引用した情報
学名はYList(2019年9月下旬)を参照しましたが、著者名は長くなるので省略しました。
分布、果期、大きさなどの情報は、図鑑から引用しました。
撮影機材
- 低倍率用 Olympus TG-5
- 高倍率用 Olympus OM-D E-M5MkII + MZD ED 75-300mm F4.8-6.7 + Nikon E Plan 4x/0.10(顕微鏡用対物レンズ)
- その他 古い写真は別のカメラで撮影したものもあります
高倍率用は虫の撮影で使用しているもので、 葉っぱをちぎらなくても撮影できます。 フォーカスブラケットで複数枚撮影しZerene Stackerで深度合成しています。 少し古いですが詳しい情報は こちらにまとめてあります(オススメはしません)。
色
グレーカードを写し込んであるものについては色の補正を行ってます。 他は補正してません。バラバラです。
大きさ
- グレーカードには10mmごとに目盛りを入れておきました。
- TG-5で撮影した写真からスケールバーを挿入する自作ツールを使用しています。 詳細はこちら。
- 高倍率撮影システムは、焦点距離がExif情報にしまわれているので、 そこから求めています。
撮影地
- 軽井沢町植物園
- シミック八ヶ岳薬用植物園 (クロミノウグイスカグラ)
- 野辺山 (暫定ハヤザキヒョウタンボク)
参考文献
- 林将之『樹木の葉』 山と渓谷社
- 大橋広好、門田裕一、邑田仁、米倉浩司、木原浩編『日本の野生植物』平凡社
- 茂木透、高橋秀男、勝山輝男、石井英美ほか 『樹に咲く花 合弁花・単子葉・裸子植物』山と渓谷社
- 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList)