水酸化カリウム(KOH)溶液に浸けて、(1)内容物の溶解と(2)外皮の軟化を行う。 処理時間が不足すると内容物が溶けないし、 やりすぎると外皮が傷んでくる。 内容物が溶ける前に外皮が痛むようだとどうにもならない。 私は現在軟化と脱ロウをセットで2回行っている。 こうすると内容物の溶解が短時間で済むため、 2回め外皮が軟化するまで漬けておけばよい。 1回で処理できる場合もあるかもしれないので、 大量に処理するならばその条件を探ってみるとよいかもしれない。
下の動画は2倍速で、静置部分はカットしてある。 設定温度が53°Cになっているが、 丸底ドラムの液体の温度は40°Cぐらいまでしか上がらない。
▼1回目の軟化処理。左が開始時で右が40°C2時間後の状態。
これでもうまくいかないことがある。再調査中
黒い軟弱個体を通常の方法で処理すると 検体が丸まってしまい失敗することがある。
この場合は1% KOHを使い常温で処理する。 かなり時間がかかる(12時間?)。 脱色されないので進行具合がまったくわからないので 先に漂白した方がよいかもしれない。 先に漂白する場合は加熱処理を行わないと、 弾かれるためかうまくいかない。
パンクすると検鏡時に見づらくなるのでそうならないようにしたい。 大量の脂肪を蓄えていて腹面側の表皮が弱い個体はパンクしやすい。 水を加えたときに浸透圧で水が取り込まれ 脂肪の塊を押し出そうとしてパンクするように思われる。 このような場合は少しずつ濃度を変えていくと良い。 2回目の軟化では通常の方法で大丈夫。
Brown2006からの引用
Maceration of body contents is carried out by warming to around 80°C in a 10 % Potassium Hydroxide solution (an alkali) for 5-10 minutes or longer, until visible contents have become translucent. A small puncture may be made in the ventral surface of each specimen in order to speed up this and subsequent processes, and to help prevent osmotic collapse.
温度はかなり広い範囲で可能なようがだ、 高温になると急速に処理時間が短くなるので注意する。 常温でもできるよう書かれた文献もあるが、 ものによっては3日以上掛かるかもしれない()。 穴を開けることはあまり効果がないので私は現在やってない。